2012年07月23日
生きる力「自己存在観の確立」
合同倫理セミナー
7月14日(土)中の町公民館において「輝いて生きるパート2」をテーマに合同倫理セミナーが行われた。(参加63名)講師は徳江秀雄部長(普及開発部)。「マイクは使わず(自慢の?)地声でいきます」と徳江部長、会場から「マイク使って下さい、耳が悪いから聞こえません」と声があり、「耳が悪い人は聞こえた話が丁度いいということです」と辛口のジョークを飛ばし講話が始まった。
震災のあった岩手の山田町は人口2万人のうち7百人余りの方が亡くなられ、2千人が町を離れた被災地である。町の町会議員であり、倫理の会員でもある男性は、震災の3月11日、4階の建物の窓から津波にのまれていく大勢の人を目撃した衝撃的な体験を持つ。自らも家を失い、実父を亡くし残ったものは倫理グッズの入った鞄だけ。辛く、悲しい日々を避難所で過ごす中、自分はなぜ生き残ったのか、いや生かされたのかを考えた。そして気づいた。使命があるから生かされたのだ。家族や知人を失った悲しみも苦しみも消えるはずはなく、忘れることもできないが、今は今できること、明日できることを懸命にやりぬき、前へ前へと進んで行こう。町の人々の絆を深くし、10年後には世界一震災津波に強い町、町の未来を創る復興者となること。それが私の使命であり、亡くなった魂に報いることである。わたしはもう被災者ではないと心を変えた。
しかし、壁が立ちはだかると弱くなるのが人間である。どうか全国の人は東北を忘れずに時々心のエール送って欲しいと部長に伝え、先んず復興の第一歩として新世5百冊を送って下さいと要請がきた。5百冊の新世を往復14時間かけて悪路の中、車で届けてくれた会員がいた。氏は震災後、全国の人々の支援の中、日本中を繋ぐ「絆」を実感したという。NHKの番組で「無縁社会」をテーマに一人の男性を取り上げた番組があった。離婚した男性は家族との縁が切れ、会社をリストラされ会社と切れ、6年間ハローワークへ通ったが仕事は見つからず、ついに家に引きこもり社会との縁も切れてしまった。元旦の朝、私の郵便受けには一枚の年賀状もないと男性は嘆く。徳江部長いわく、年賀状が無いと嘆くあなたは年賀状を一体何人に出しましたか?仕事を選ぶと仕事もあなたを選ぶのですよ。仕事はハローワークだけに限らない、自分の足で町を歩いてみなさい、求人広告がありますよ。視点を変えて一歩足を踏み出すだけで人生は変わる。無縁社会なんてありえない。

徳江部長の講話を傾聴する参加者
近年の研究でネットワーク理論がある。全てのものが網の目のように繋がっている、私は地球と、地球は太陽と、太陽は銀河系と、銀河系は宇宙と繋がり、私は宇宙と繋がっている。(全ての命、物はひと繋がり、まさに全一統体の原理である)。縁で繋がる、絆が深まる、縁も絆も(繋ぐも)糸という字が使われている。しかし縁も絆も見えない糸である。自ら意識して、積極的に繋ぐ努力をしなければ弱くなり切れてしまう。
避難所から長時間かけて倫理の会場へ集まる人々がいる。避難所でじっとしていると苦しみ、悲しみが襲ってくる。一歩前に出ておはよう倫理塾へ行く。「今日一日朗らかに」と実践の決意を誓い、互いに「また明日ね」と帰って行く。生きる力、長生きの法則は「自己存在観」の確立である。私を待っているひとがいる。私は誰かの役に立っている。自分の値打ち自己の存在を認めてくれる人がいる。子どもに「生まれてきてくれてありがとう」夫に妻に「私と夫婦でいてくれてありがとう」と言って下さい。私は必要とされている。私は一人ではない。人との繋がりの中で生きている。自己存在観の確立が生きる力となると力強く結んだ。
人生東北の皆様、沖縄中部は皆様の一日も早い復興を願い、いつもいつでも心のエールを贈らせていただきます。
Posted by はいさぁ~い中部 at 06:06│Comments(0)
│合同おはよう倫理塾